GRⅢxのボケ具合
鎌倉のお寺さんで撮影した一枚。
被写体までの距離は大体1.5mくらいでしょうか。
※GRⅢx F2.8 1/125 ISO500
GR背面モニターでもボケを認識できるくらいボケております。いままでのGRの感覚では味わえない描写です。
さらに70㎜クロップを施すと
めちゃ被写体が引き立つ!
クロップ71mmでは画像サイズがS(700万画素程度)となりますが、700万画素あれば300dpiでもA4~A3までプリントできちゃうサイズだから、私は積極的に使っております。
GRではクロップ機能をFnに割り当てることができ、Fnボタンを押す度に、40mm→50mm→71mmと切り替わります。50mmはほぼ使うことがないので、Fnボタンで40mm→71mmへいっきに切り替わると嬉しいんですけどね。ファームウェアで対応してくれないかなぁ。
GRⅢxでアパレル撮影
昨日は神奈川県の某古着屋さんで、撮影のお仕事がありました。
お客さんの眼もあるので、本チャンの撮影では一眼デジカメで対応しましたが、折角の機会だったので、ちょっと空いた時間にGRでも撮影してみました。
あたり前田のクラッカーではありますが、GRでも全く問題ない仕上がりです。ストロボはPROFOTO使用しているので、無印AirRemoteならGRでもライティング環境を構築できます。
※流石APSサイズのセンサーを積んでるだけあります。ディティールやトーンも十分。
カメラとレンズだけでも結構な荷物になるので、撮影部分をGRで済ませられたら、その分ライティングを充実させられるかも。
ガチガチにライティングをセッティングして、懐から”スっ”とGRを取り出して撮影とか、ちょっとカッコイイと思いませんか?思いませんかそうですか
『敢えてGRで撮る』
きっとできるはず!サブカメラに一眼カメラを持っていけば・・・!
※GRⅢx F5.6 SS1/50 ISO200
40㎜はピースで探ろう
GRⅢxはフルサイズ換算40㎜F2.8のレンズを搭載したコンパクトデジカメです。
GRは28㎜という伝統的な画角があるので、GRⅢxは亜種の分類となると思いますが、40㎜はとても使いやすい画角で大好きな焦点距離のひとつなので、先々GRⅣへと進化した際にもextendモデルを継続してもらいたいものです。
さて、今回は焦点距離40㎜の『画角』について少し掘り下げてみたいと思います。
ネット上のカメラ画角の計算サイトで40㎜の画角を調べてみると
水平画角は約48.5度
垂直画角は約33.4度
の範囲を写せるレンズということになります。
水平画角48.5度は、90度の約半分なので、写真として収まる水平撮影可能範囲を事前にイメージしやすいです。
また、私の場合ピースしたときの指の画角が大体50度弱なので、カメラ抜きでも何となく構図をイメージすることができ、それ故に、この画角が私にはフィットするんだろうなと思っております。
まぁ背面液晶を見ればすぐわかるんですが、カメラマニアとすれば、自分の好きな焦点距離は体で覚えていたいものですよね♪
さて、もう少しGRⅢxの換算40㎜についてを掘り下げてみましょう。
焦点距離というのは、センサーからレンズの中心(主点)までの距離のことを言います。
フルサイズ(36㎜×24㎜)センサーで40㎜という焦点距離は、底辺36㎜高さ40㎜の二等辺三角形の関係となります。以下参照。(酷い画像で恐縮ですがw)
つまり40㎜の写せる範囲というのは、『距離4:幅3.6』の関係となります。簡単な単位にすると、距離が4mのとき、GRⅢxで写せる水平撮影可能範囲は3.6mということになるわけなんですね。
4mや3.6mってどのくらいの長さかイメージできますか?
身近なもので長さの感覚を掴んでおくのも、いざというとき便利ですし、いろいろな発見があるのでお勧めです。
ここで4mのサイズについて紹介します!
・50円玉の穴の大きさ4mmの1000倍
・ダビデ像の本物の大きさ約4.1m
・キリンさんの大きさ約4m
・ピンポン玉の直径4cmの100倍
GRⅢxとGR DIGITAL III
GRシリーズで現在私の手元にあるのが、GRⅢxと、GRⅡ、GR DIGITAL IIIです。
丁度”Ⅲ”つながりというで、GRⅢxとGR DIGITAL IIIの比較をしてみたいと思います。
あ、大丈夫です。ちゃんとわかっております。こんな比較に、ニーズなど無いということをね(爆)
GR DIGITAL III
2009年に登場
画素数:1000万画素 1/1.7型CCD
レンズ:6㎜(換算28㎜) F1.9~F9 1cmマクロモードあり
ISO感度:64/100/200/400/800/1600
モニター:92万ドット
内蔵メモリー:約88MB
動画機能:640×480(30コマ/秒) 51秒
撮影枚数:約370枚、単四形アルカリ乾電池使用時約25枚
寸法:108.6mm(W)×59.8mm(H)×25.5mm(D) 突起部含まず
重量:216g
GR IIIx
2021年に登場(GRⅢは2019年に登場)
画素数:2424万画素 APS-C型CMOS
レンズ:26.1㎜(換算40㎜) F2.8~F16 12cmマクロモードあり 手振れ補正あり
ISO感度:100~102400
モニター:103.7万ドット
内蔵メモリー:約2GB
動画機能:1920×1080(60P) 最大25分
電池寿命:約200枚
寸法:109.4mm(W)×61.9mm(H)×35.2mm(D) 突起部含まず
重量:262g
※改めてGRDのデザインは素晴らしい。眺めるだけでお酒が飲める稀有な存在。
ざっとカタログスペックを比較するだけでも面白いですね。GRDⅢからおよそ10年の月日が経っております。
画素数の進化、ISO感度の進化、データ容量の進化、動画機能の進化等、10年前と比べると大分進化しております。ですが、『撮影する楽しみ』はGRD時代から変わっておりません。やはりカメラはスペックだけでは測れないのかもしれませんね。
そして、やっぱり特筆すべきはサイズです。APSセンサーを搭載してこのサイズで仕上げてくるところに痺れます。ストイックに思想を貫くRICOHの姿勢は大好きです。
また、GR DIGITAL IIIに動画機能があったことに改めて驚きました。おマエ動画取れたんかい!笑 カタログ上で(30コマ/秒)とか記載されているのを見ると時代を感じます。
2009年に登場したカメラとして、ユニット交換式システムをもつ伝説の変態カメラ(誉め言葉)RICOH GXRがあります。また、EOS7DやニコンD300S、オリンパスPEN、ペンタックスK-7が登場した時期でもあります。いやー懐かしい!このころはデジカメ市場は成熟期に入っていたころでしょうか。GXRとか、DPとか、ぶっとんだコンセプトの面白いカメラが少なくなっていきましたね。
ユーザーフレンドリーであふれている世の中だからこそ、あえて、ユーザーを突き放すようなカメラがあってもいいと思うんですよね。コマンドダイヤルにフルオートの表記があると萎えるんです。
ちなみに、初代GRDは2005年に登場しております。この辺の時代まで、各メーカーは迷走攻めたフォルムのコンデジが多かった気がします。特にソニー・サンヨー・富士フィルムは前衛的で面白かったですね。
こうなると、フィルム時代のGRにも興味がでてきます。ちょっとだけ調べてみると。。。
RICOH GRシリーズにおける『GR』を冠した初代様は1996年(平成8年)に登場しておりました。
その名もリコー GR1
この時代のコンパクトフィルムカメラは高級機とエントリー機の2極化で展開しており、その中でGR1はカメラ上級者でも納得できるコンデジとして市場に投入されたようです。GR1の5年ほど前にコンタックスT2(ツァイスレンズ)という高級コンデジが世の中を席巻していたこともあり、GR1の画質に対するこだわりは尋常ではないものだったのでしょう。この時代から現代までGRは紡がれてきたのですね。
GRⅢとGRDⅢの比較から寄り道してまいりましたが、好きなカメラの歴史を探るということは楽しいものですね。また、一眼動画はニコンDムービーからスタートしておりますが、コンデジではいつ頃から動画を搭載するようになったのかとか、変な角度から掘り下げてみたいと思ったり思わなかったり。
さてさて、長くなってしまいましたが、最後に所感としてまとめますと。。。
平成って思っていたより長かった!
Ricoh GRⅢxのスナップ設定について考える
GRⅢは1秒未満で撮影状態に入れるレスポンスを備えています。
折角だから、スナップショットが即座に出来るよう、私はFnボタンに”スナップモード”を割り当てています。
スナップモードではAFが効かず、ピント位置を[ 1m、1.5m、2m、2.5m、5m、無限遠]からチョイスする必要があります。
スナップ撮影をするのであれば、パンフォーカスになるような設定がいいのかなと思い、どの設定が私にとってベストバランスか、ちょっと探ってみることにしました。
ちなみに、パンフォーカス(ディープフォーカス)とは、近景から遠景までピントが合った写真のことを言います。一昔前までは、海外のカメラマンは構図配置に重きをおく文化で、ボケ表現は忌み嫌われ、殆どの作品はパンフォーカスで撮影されていたとかいないとか。
パンフォーカス撮影をする際に、ピントの位置は重要で、近すぎても遠すぎても良い結果は生まれません。
過焦点距離といって、そのカメラの設定で無限遠までピントがあう状態の最短ピントに合わせてあげる必要があります。
で、
過焦点距離の計算方法は
過焦点距離 =(焦点距離×焦点距離)/(許容錯乱円)/(F値)で算出できます。
GRⅢxの過焦点距離をもとめるために必要な数値は以下の通り。
【焦点距離】
GRⅢxのレンズは26.1㎜(フルサイズ換算40㎜)
【許容錯乱円】
許容錯乱円とは点光源を撮影した際に、ピントがあっていると見なされる点(円)の大きさのことです。ピントがずれているほど円が大きくなりピンぼけの判断として使われます。
一般的にフィルム時代における許容錯乱円はフィルム粒子のサイズと近かったようで0.026~0.03㎜程度といわれておりましたが、デジタル時代になると高画素化が進んだことで、もっと小さな値だといわれております。
イメージセンサーの画素ピッチサイズとフィルム粒子を同じような扱いにすると、GRⅢの画素ピッチは0.0038㎜となり、めちゃくちゃ小さい(汗)確かに、デジタル時代では写真の鑑賞方法がモニターとかで拡大してみたりすることもあるので、許容錯乱円が小さくなるのは分かる気がします。
というわけで、私の知識では計算しきれないので、GRⅢのセンサーサイズにおける許容錯乱円を他のサイトで調べてきました。
するとその値は0.016~0.02程度のようです。というわけで、計算しやすい0.02㎜を採用いたします。
【F値】
過焦点距離より近いエリアでは結局ボケてしまうので、過焦点距離がより近いほうが使いやすいと考えます。
ですので、上記数値より以下のようなF値ケースバイで過焦点距離を求めてみたいと思います。
F4の場合
(26.1㎜*26.1㎜)/0.02㎜/4 ≒ 8515㎜ ≒ 8.5m
F5.6場合
(26.1㎜*26.1㎜)/0.02㎜/5.6 ≒ 6082㎜ ≒ 6.1m
F8の場合
(26.1㎜*26.1㎜)/0.02㎜/8 ≒ 4257㎜ ≒ 4.2m
F11の場合
(26.1㎜*26.1㎜)/0.02㎜/11 ≒ 3096㎜ ≒ 3.1m
F16の場合
(26.1㎜*26.1㎜)/0.02㎜/11 ≒ 2128㎜ ≒ 2.1m
というわけで、SS1/100、許容ISO上限は6400までのISOオート、F11~16あたりで運用するとして、スナップ距離設定は2.5mを採用してみようと思います。
さて、さっそくGRを立ち上げてスナップ撮影設定を進めてみようと思った時に、衝撃的な事実が・・・!
あれ?このモニター左端に写ってるガイド、F値によって緑のバーが可変します。ということは、この緑のバーを参考にスナップ距離設定をすれば良かったんじゃ・・・。
なんか書きたいことが更に増えそうなので割愛いたしますが、ひとまず気持ちを切り替えます。
まぁ何はともあれ、2.5mというピント位置に落ち着いたので、あとは決定的瞬間を待つだけです。
果たして、スナップフォトで活かせるでしょうか。
GRⅢxの背面コマンドボタン
GRⅢが発売されたときに話題になった背面コマンドボタンの傾き。
GRⅢが店頭に並ぶようになってから、ヨド〇シカメラで実際に傾きを目にして”ウフフ”ってなりました。
某価格サイトでも、かなり酷評されておりましたね。
GRを冠するのであれば撮影だけでなく、モノづくりにおいても拘ってほしいというユーザーの気持ちも現れているのでしょう。
背面ボタンの傾きは、丁度ストリートエディションが出始めたあたりから、改善されていたと思います。
そんなこんなで、GRⅢxの背面コマンドボタンは綺麗に配置されているのであります。
GRⅢxでモノクローム撮影
モノクロでの撮影はとても好きです。
何故ならソレっぽく見えるから(爆)
知り合いのカメラマンさんが、ここってモノクロでとる必要ある?撮影意図が見えないモノクロ写真多すぎね?って厳しく写真を鑑賞されたりしておりますが、難しいところですよね。
多分に個人の感性が絡んでくる話なので甲乙の判断は出来ませんが、私としては、かっこよければいいんじゃない?って感じです。
こてこて盛られた便利な現代では、モノクロを選択するだけで簡単に『引き算』が出来るわけで。そういう意味でも私は時々モノクロ撮影をするようにしてます。
モノクロ撮影で学べたこと
・白から黒へのシンプルな階調が、グラデーションの美しさを際立たせてくれる。
・色情報を排除したことで、被写体のディティールがより引き立つ。
・デジタルノイズが、モノクロ写真ではフィルムグレインみたいな効果で現れてくれる。
・ローキー、ハイキ―の効果がカッコよく決まる。気がする。
昭和の雰囲気が漂う喫茶店で撮影。
薄暗い店内でISOは1000まで上げたのですが、思ったよりノイズの粒子がめだちます。といっても、嫌な感じはしないと思うのですが如何でしょうか?